5月10日から12日にかけて開催された第XX回日本社会福祉学会において、当研究会のメンバーである〇〇研究員が「貧困の連鎖を断ち切るための社会的支援の在り方—多世代追跡調査からの示唆」と題した研究発表を行いました。
研究の概要
この研究は、貧困家庭に育った子どもたちの追跡調査を通じて、貧困の世代間連鎖のメカニズムと、それを断ち切るために効果的な支援策を明らかにすることを目的としています。特に、以下の3点に焦点を当てた分析が行われました。
- 貧困の世代間連鎖に影響を与える要因の分析
- 貧困の連鎖を断ち切った「レジリエンス」を持つケースの特徴
- 効果的な社会的支援の在り方の検討
主な研究成果
10年間にわたる追跡調査の結果、以下のような知見が得られました。
- 経済的困窮だけでなく、社会関係資本の欠如が貧困の連鎖に大きく影響していること
- 早期からの包括的支援が特に効果的であること
- 支援の「タイミング」と「継続性」が重要であること
- 当事者のエンパワメントを促す支援アプローチの有効性
学会での反応
発表後の質疑応答では、研究方法論に関する質問や、政策への示唆についての議論など、活発な意見交換が行われました。特に、量的調査と質的調査を組み合わせた混合研究法のアプローチが高く評価されました。
また、複数の研究者から共同研究の提案があり、今後の研究展開につながる貴重な機会となりました。
今後の展望
本研究の成果は、学術論文としてまとめられ、国際ジャーナルへの投稿を予定しています。また、研究成果を政策提言につなげるため、関係省庁や自治体との意見交換会も計画しています。
さらに、この研究をベースに、より広範な地域でのデータ収集と分析を行う拡大研究プロジェクトの立ち上げも検討しています。
研究への参加・協力について
本研究プロジェクトに関心のある研究者や実践者の方は、ぜひ防窮研究会までご連絡ください。また、調査にご協力いただける団体や個人の方も募集しています。
貧困の連鎖社会的支援学会発表追跡調査
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イベント2025.05.16